「ハロー、サリちゃん！」
リサは言った。
「はぁい、リサちゃん！」
サリは言った。
「レスポール・カスタム買ったんだって？」
リサは言った。
「ふふふふふ」
サリは言った。
「見る？」
サリは言った。
「見せて見せて〜〜〜」
リサは言った。
「をを！本物だ。コピーモデルじゃない！」
リサは言った。
「高かったでしょう？」
リサは言った。
「高かったよ。でもママが半分出してくれた」
サリが言った。
「ゑゑ〜〜〜？あんたんとこのママって理解ありすぎよー」
リサが言った。
「でも条件付きだけど」
サリが言った。
「条件？」
リサが言った。
「ときどき弾かせろって(-"-;)」
サリが言った。
「あんたんとこのママってパンクスなの？」
リサが言った。
「いや、メタリストだ」
サリが言った。
「最近、職場の同僚とバンドを組んで、メタリカとかやってる」
サリが言った。
「・・・やるなあ。でもあんたのママってせんせーじゃなかったっけ？」
リサが言った。
「・・・来年の文化祭では演るみたいよ。バンドの名前は『メタ理科』っていうらしい・・・」
サリが言った。
「・・・」
リサが言った。
「・・・」
サリが言った。
「そうそう、今度これやろうよ！」
リサが言った。
「ＭＣ５？しらないなあ」
サリが言った。
「あんたもぐりじゃないの？」
リサが言った。
「そうかもしれない・・・」
サリが言った。
「ああこの感触！左手の薬指が悶えるよーん！あぁ」
リサが言った。
「いいでしょう」
サリが言った。
「いいなあ。あたしも本物のリッケン買おうかなあ」
リサが言った。
「４００１？」
サリが言った。
「だね。ところでいもーとさん元気？」
リサが言った。
「いつもどーりだね。まあ、あれを元気というなら元気だな」
サリが言った。
「彼氏とはうまくいってるの？」
リサが言った。
「わたしの？それともいもーとの？」
サリが言った。
「妹の方だって！」
リサが言った。
「さあ。なんにも言わないから。よくわかんない」
サリが言った。
「ずっと前のことだけどさ、妹さんの彼氏がほかの女と一緒にいるのを見たやつがいるのよ」
リサが言った。
「『見たやつ』(笑)」
サリが言った。
「悪かったな」
リサが言った。
「悪くないよ。それで？(笑)」
サリが言った。
「いちいち笑うなよ(笑)。あの、灯台に行くバスの中で見たんだってさ」
リサが言った。
「おいおい、人の心配ばっかりしてるみたいだけど、きみの方は大丈夫なのか？」
サリが言った。
「ちょっとね(-_-ﾒ)」
リサが言った。
「・・・で、その相手の女って誰？」
サリが言った。
「知らないよ。見たって聞いただけだから」
リサが言った。
「だいたい、どうしてそれがいもーとの彼氏だってわかったわけ？」
サリが言った。
「・・・そうか、そういうことか(-_-ﾒ)・・・あたしもずいぶんお目出度いやつだな。ついでにやつも(-_-ﾒ)」
リサが言った。
「あ、ちょっと用事思い出したから帰るね(^-^;)」
サリが言った。
「ちょっとまて！これからスタジオ入りだろーが！！」
リサが言った。
「それもそうですわね。おほほほほ」
サリが言った。
「それから、レスポール･カスタム返して頂けなくて？」
サリが言った。
「やっぱり音出すといいなあ！ヤなこととか、みんな吹っ飛んじゃう」
リサが言った。
「あんたはそれでいいのか？」
サリが言った。
「(-_-ﾒ)」
リサが言った。
「ご、ごめん。マック寄ってく？わたしおごるから」
サリが言った。
「おごってくれるなら」
リサが言った。
「今日のマックシェイクは固い」
サリが言った。
「まあ、そんなこともあるさ」
リサが言った。
「カオル最近元気あり過ぎじゃない？」
サリが言った。
「彼氏できたんだってさ」
リサが言った。
「ああ、だから先帰っちゃったんだ」
サリが言った。
「あのさあ、そういう言い方するとあたしらには男がいないみたいじゃないか」
リサが言った。
「あははは。そうだね。でも、あれだけパワフルに叩けるようになったんだから、恋のパワーってすごいよね」
サリが言った。
「うーむ、その意見に同意することに吝かではない。しかし」
リサが言った。
「あんたの場合はよくわからない。ほんとに彼氏いるのか？」
リサが言った。
「たぶん」
サリが言った。
「心許ないな〜〜(ｰｰ;)。だいたい、あんたの彼氏って誰なんだ？」
リサが言った。
「ふふふ」
サリが言った。
「ふふふじゃない」
リサが言った。
「ひ・み・つ *^_^*」
サリが言った。
「こいつは〜〜〜(-_-ﾒ)」
リサが言った。
「そういえばさあ」
サリが言った。
「こないだいもーとの彼氏にゲーセンでばったり会っちゃってさあ」
サリが言った。
「へえ、あんたでもゲーセン行くの」
リサが言った。
「こないだ生まれて初めて行った」
サリが言った。
「どうだった？」
リサが言った。
「おもしろかった(^_^)」
サリが言った。
「で、妹さんの彼氏、何やってた？」
リサが言った。
「『電車でＧＯ！』」
サリが言った。
「鉄道オタクか！？」
リサが言った。
「リサやったことないの？」
サリが言った。
「やったことない」
リサが言った。
「おもしろいよ。こんどやってみなよ」
サリが言った。
「へえ、そう？」
リサが言った。
「うん。だまされたと思ってやってみなよ。結構はまるよ」
サリが言った。
「で、妹さんの彼氏と何か話した？」
リサが言った。
「『こんにちは。いつも妹がお世話になってます。これおもしろいですか？』っていった」
サリが言った。
「そうしたら？」
リサが言った。
「『おもしろいですよ』って」
サリが言った。
「でそれから？」
リサが言った。
「それだけ」
サリが言った。
「それだけ？」
リサが言った。
「そう、それだけ」
サリが言った。
「で、妹さんの彼氏はどうしちゃったの？」
リサが言った。
「わたしが『電車でＧＯ！』やってるうちにどっかいっちゃった」
サリが言った。
「愛想のないやつ。そんな男、どこがいいのかねえ？」
リサが言った。
「でもわたしもまずかったかも。ずっとやってたから」
サリが言った。
「ずっとってどのくらい？」
リサが言った。
「５時間くらい」
サリが言った。
「・・・サル」
リサが言った。
「まあね」
サリが言った。
「またしりとりしようね」
サリが言った。
「まあ考えておこう」
リサが言った。