performing arts, films & movies 200204
ティム・バートンの映画を見るのはこれが初めて。偉そうなことをいわせていただくなら、とても完成度の高い映画だと思った。収録されていたメイキングによればあの村は撮影のために作ったものだそうだし、あの森はスタジオの中に作ったのだそうな。とてもそんなふうには見えなかったが。つまりそれだけの効果を上げていたということなのだろう。
なんてことを私が書いてどうする。「首無し騎士」の伝説というのはアメリカではポピュラーということだけど、私はまるで知らなかった。米国人ではないのだから当然といえば当然だ。火のついたカボチャを投げつけられるところがあったりしたからハロウィンなんかではおなじみなんだろうか。
最初から最後まですき間なく楽しめた。「ムーラン・ルージュ」も隙がなかったというか隙間がなかったけど、それとはまた少し違った趣で。
以前から見たいと思っていた一本。硫酸ナトリウム（だっけ？）の溶液の入ったタンクの中に浮かんで・・・というあれだ。
ジョン・Ｃ・リリーという研究者が自らその中に浮かんで研究したというのが有名だ。いくつかのサイトを調べてみてもそう書いてある。
でもメキシコへ「キノコ狩り」に行ったりするところとか、ハーバード大教授になるところなんかはティモシー・リアリーっぽい。たぶんそのへんの逸話を適当に組み合わせてあるのだろう。
しかしまあ、米国人というのは世の中に流通している意味での進化論を恐れているというか、神と進化論との対立みたいなものがあれほど明確に現われているとは、それこそ遺伝子の中に神経の傷として刻み込まれているのではあるまいか。でなけりゃあれは笑うところでしょう。
ついでにいえば、ラストのあれはないんじゃないのか。あんなに簡単に「愛」が救ってしまっていいものなのか。それともアメリカではあれほど「愛」というものがあまねく流通し、信じられているのか。
科学的にどうのこうの、というのは私的にはどうでもよいのだが、このあたりはとても気になる。
ついでにいえば、遺伝子に刻まれている記憶、というのは「ドグラマグラ」における「細胞の記憶（だっけ？読んでないんですよ……）」によって遥か昔に先取りされている、というのはなんか凄いと思う。意味合いはちょっと違っていると思うけど。ドグラマグラのそれはもっとパーソナルなものだったはずだから。
一度も見たことがなくて悔しい思いをしていたＸ−ファイル。ということでとりあえず映画を見てみた。
なるほど。
テレビシリーズも見てみたい。検索してみたらファンサイトがたくさんあるみたいで。
いまさら初めて見たなんて、なんか悔しい。
私が書くことなんて何もないけど……たくさんの人が見てたくさんの人が書いているから。
でも見てよかった。映画見る直前に携帯で邪魔が入ったのが返す返すも残念というか悔しかったけど。
今度からは映画館に入る前に携帯の電源を切っておこう。