暖かくなってきて、自転車に乗る機会も増えている。
家からそんなに遠くないところにお屋敷街といえるような街並みが広がっていて（実際それなりに名前を知られている）、今日はそこを走ってみた。
きちんと整った、ゆったりとした道路、十分な広さの歩道と、大きくて美しい家々。うっとりするような街並み。そういう街に住むのはそれなりにいろいろあると思うのだけど、そういうのをいっさい考えないでただ、自転車で走って眺めると、とても美しい。
そして、そういった場所というのはオカルトな言い方をするなら、「気」が安定している、あるいは穏やかだ。もともとそういう場所なのか、それとも人々がそこに住むようになってからそうなったのかは定かではないけど、ある程度はもとからそういうところなのだという気がする。
そういう街を夕方、自転車で流すのはうっとりするほど気持ちいい。たぶん、そこに住むよりもずっと気持ちいいのではないか、という気がする。
思いがけないところに古本屋やブティックがあったり、普通の家かと思えばお菓子屋さんだったり。なんとなく、私には敷居が高いけど、でもとても魅力的だ。
そういう場所を走った後、今度は崖を下って谷沿いの道を走ってみるのだけど、そういう場所は悪いとかすさんだとかいうわけではないけど、「気」の状態はまた別のものだ。そしてそれはそれで魅力的だ。
気温が高めの日が続いたせいか、お蕎麦が食べたくなって、近所のスーパーに買いに行ったのです。種類はそんなに多くありませんでしたけど、まあ蕎麦そのものは手に入りました。
ところが。めんつゆにちょうどよいのがないのですね。開けたらその日のうちに使い切れとかいうけど、一人暮らしで一度に300mlとか400mlを消費するのは無茶というものでしょ？どうして一人前のそばつゆがないわけ？マヨネーズだってケチャップだって小分けにしたのがあるというのに。
仕方がないので作ることにしたのです、めんつゆを。googleで検索してみるといくつか作り方が見つかりました。異論はあるかもしれませんけど、基本的にはこういうことみたいです。（１）「かえし」というものを作る。（２）だしを取る。（３）「かえし」とだしを混ぜる。
「かえし」とは何か。醤油とみりんと砂糖を混ぜて煮立てて（ほとんど煮立てないのだけど）それを一週間以上寝かせたものだそうです。でも急なので寝かせるのはあきらめました。でもまあ、そういう日持ちのするものなら時間のあるときにでも作って冷蔵庫に寝かせておくのがよさそうですね。
そうやって作ったつゆは、美味しいとまではいきませんでしたがまあ食べられないこともない、というものでした。だしを濃く作りすぎてしまったのですけど、それだとあんまり美味しくないです。今後研究の必要がありそうです。
でも、こんなことしなくても食べに行けばいいんですよね、蕎麦を。作り始めてからそれに思い当たりました。でもまあ外食好きじゃないからいいんだ。ってことにする。